呼吸法とは
呼吸法は、呼吸(息)の方法や技術体系、訓練法を指します。さまざまな目的を持つ多くの呼吸法が存在します。これには身体機能の向上、心的機能の活発化、心の鎮静、心身全体の調和などが含まれます
主な呼吸法
腹式呼吸
息を吐く際に腹を引き込め(意図的に横隔膜を押し上げる)、吸う際に腹を膨らませる(横隔膜を下げる)呼吸法。
空気は肺に出入りしているが、横隔膜の上下が腹腔の内臓を押し出すため、あたかも腹に空気が出入りしているようになる。
ヨーガや禅、気巧などでは基本の呼吸となっており、一般に健康に良い呼吸とされている。
胸式呼吸
腹部ではなく主に胸郭の拡張と収縮による呼吸。ピラティス・メソッドでは胸式呼吸が推奨されている[1]が、腹式呼吸のみを「良い呼吸」と考える人々は「浅い呼吸」や「悪い呼吸」を指して「胸式呼吸」と呼ぶ場合がある。
肋間呼吸
喉頭鏡を発明したとされる高名な声楽教師、バリトン歌手のマヌエル・ガルシア(英語版)は、「肋骨は持ち上げられ、胃は引き込められ」る呼吸を「胸部呼吸または肋間呼吸」と呼び、「この吸気は完全」としている[2]。ただしガルシアは「ある種の圧力によって下方の肋骨の拡張が妨げられると、呼吸は胸式呼吸または鎖骨呼吸となります」としている[3]。ここから、声楽においては胸郭の下部を広げる呼吸法を「肋間呼吸」と呼ぶことがある。
逆腹式呼吸
腹式呼吸とは逆に、意図的に息を吸う時に腹を引き、吐く時に腹を膨らませる。吸気の際には胸郭が大きく開き、呼気においては横隔膜の収縮と呼気筋との拮抗により腹圧がかかり、腹腔の内蔵や「第二の脳」とも呼ばれる腸管神経系に刺激を与えるため、様々な効果があるとされている。気功やヨーガ等で意図的に用いられる。
鼻と口の使い分け
吸気は鼻から吸うのか、口から吸うのか、また呼気は鼻から吐くのか、口から吐くのか、という差異性にも着目される。
健康や瞑想の呼吸法では、一般的には、鼻から吸うことが勧められている。吐く息については、口から吐くことを推奨する例と鼻から吐くことを推奨する例に分かれる。
声楽や発声の呼吸法では、鼻から吸うべき、口から吸うべき、、鼻と口の両方で吸うべき、など意見は分かれている。
機能的残気量と呼吸の数の関係
呼吸法の効果を理解する前に、肺の機能について考えてみましょう。肺の中には「機能的残気量」と呼ばれる空気が残ります。この量が多いと、新しく吸える空気の量が減り、「肺を十分に使えていない」ことになります。老いた肺ほど、浅く速い(回数の多い)呼吸になる傾向があります。逆に、若い肺は深くゆっくりした(回数の少ない)呼吸をします.
心身ともに健康になる呼吸のヒミツとは?呼吸を深くして、その数を減らすこと】
■ポイント 不調を抱える人の多くは 肺を十分に使えていなかった!
不安や肩こり、冷え症などのプチ不調を抱える人たち28人の肺を調査したところ、22人が実年齢より“老いた肺”を持っていることが判明!指標としたのが「機能的残気量」。これが多い=老いた肺だというんです。一体どういうことでしょうか?
■機能的残気量と呼吸の数の関係
「機能的残気量」とは、息を吐いたとき肺の中に残る空気の量のこと。これが多いと、新しく吸える空気の量が減るので、“肺を十分に使えていない”ことになります。
「機能的残気量」は、老いるほど増えていく傾向にあり、老いた肺ほど、浅く速い(回数の多い)呼吸になる傾向があります。逆に「機能的残気量」の少ない、若い肺ほど、深くゆっくりした(回数の少ない)呼吸になります。老いた肺と若い肺の違いは呼吸の数にあらわれるのです。
【呼吸数を減らしてプチ不調改善、そのメカニズム】
では、心身の不調と呼吸数はどんな関係があるのでしょうか?カギを握るのが、呼吸と脳、そして体のつながりです。
まず老いた肺の速い呼吸。速い呼吸をすると、呼吸に関連する脳の扁桃(へんとう)体が興奮。すると交感神経を通じて、心拍数上昇・血管収縮が起こります。その結果、血流が悪くなりコリや冷え症の原因となると考えられるのです。
一方、若い肺のゆっくりした呼吸の場合は扁桃(へんとう)体が鎮静。すると副交感神経を通じて、心拍数低下・血管拡張が起こります。その結果、血流がよくなりコリや冷え症が解消すると考えられるのです。
また、扁桃(へんとう)体は、怒りや恐怖などの感情もつかさどっています。そのため、呼吸数を減らすことによってもたらされる扁桃(へんとう)体の鎮静化により、不安感やストレスの解消が期待できるのです。
※不安やプチ不調にはさまざまな原因があり、呼吸の数を減らすことでこれらが必ず改善するわけではありません。
超カンタン 誰でもできる 自然に呼吸を減らす方法
一口に呼吸回数を減らす、と言っても24時間深呼吸をし続けるのは無理。そこでオススメなのが、呼吸ストレッチ!1回5分で常に深い呼吸が期待できます。
<呼吸ストレットのやり方>
【呼吸ストレッチ】プチ不調解消に!
不調を抱える人の多くは肺を十分に使えていなかった!呼吸数を減らすことによって、不安感やストレスの解消が期待できます。自然に呼吸を減らす簡単な方法が「呼吸ストレッチ」!1回5分で常に深い呼吸に。※不安やプチ不調にはさまざまな原因があり、 呼吸の数を減らすことでこれらが必ず改善するわけではありません。
呼吸ストレッチをやる前に
回数
4種類のストレッチを1セット5回ずつ朝昼晩の1日3回を目安に行いましょう。 まずは1か月続けることをオススメします。
注意点
整形外科的な疾患のある方や呼吸器疾患をお持ちの方はかかりつけ医にご相談ください。
呼吸ストレッチのやり方
ウォーミングアップ
足を肩幅に広げ… ①肩を上げながら鼻からゆっくり息を吸う ②肩を下げながら口から息を吐く
円を描くように肩を動かそう
吸う筋肉のストレッチ①
足を肩幅に広げ… ①首を倒し反対側の手を斜め下に伸ばしながら息を深く吸う ②息を吸いきったら ゆっくり吐きながら元に戻す
これを左右両方行います。
吸う筋肉のストレッチ②
足を肩幅に広げ… ①組んだ手を前に突き出しながら 背中を丸める。同時に息を深くゆっくりと吸い込む ②息を吸いきったら ゆっくり吐きながら元に戻す
吐く筋肉のストレッチ
足を肩幅に広げ… ①腰の後ろで組んだ手を伸ばしながら 胸を張り、ゆっくり息を吐く ②息を吐ききったら ゆっくり吸いながら元に戻す
肩甲骨を中央に引き寄せるように
心身ともに健康になる呼吸のヒミツとは?
肺を十分に使えていなかった!?
不安や肩こり、冷え症などのプチ不調を抱える人たち28人の肺を調査したところ、22人が実年齢より“老いた肺”を持っていることが判明!指標としたのが「機能的残気量(息を吐いたときに肺に残る空気の量)」。これが多い=老いた肺だというんです。一体どういうことでしょうか?
機能的残気量と呼吸の数の関係
機能的残気量が多いと、新しく吸える空気の量が減るので、“肺を十分に使えていない”ことになります。「機能的残気量」は、老いるほど増えていく傾向にあり、老いた肺ほど、浅く速い(回数の多い)呼吸になる傾向があります。逆に「機能的残気量」の少ない、若い肺ほど、深くゆっくりした(回数の少ない)呼吸になります。老いた肺と若い肺の違いは呼吸の数にあらわれるのです。
心身の不調と呼吸数の関係~老いた肺~
心身の不調と呼吸数の関係、カギを握るのが、呼吸と脳、そして体のつながりです。 まず老いた肺の速い呼吸。速い呼吸をすると、呼吸に関連する脳の扁桃(へんとう)体が興奮。すると交感神経を通じて、心拍数上昇・血管収縮が起こります。その結果、血流が悪くなりコリや冷え症の原因となると考えられるのです。
心身の不調と呼吸数の関係~若い肺~
一方、若い肺のゆっくりした呼吸の場合は扁桃体が鎮静。すると副交感神経を通じて、心拍数低下・血管拡張が起こります。その結果、血流がよくなりコリや冷え症が解消すると考えられるのです。 また、扁桃体は、怒りや恐怖などの感情もつかさどっています。そのため、呼吸数を減らすことによってもたらされる扁桃体の鎮静化により、不安感やストレスの解消が期待できるのです。
誰でもできる 自然に呼吸を減らす方法
呼吸回数を減らすのにオススメなのが、呼吸ストレッチ!1回5分で常に深い呼吸が期待できます。 実は、肺は自力では伸び縮みできないただの“空気袋”のようなもの。肺を伸縮させているのは、約15種類の呼吸筋と呼ばれる筋肉たちです。これらが硬くこわばってしまうことが、深い呼吸ができない原因。呼吸ストレッチは呼吸筋を柔らかくし、意識せずとも、自然に深くゆっくりした呼吸ができるようになる手助けをします。
478呼吸法
- 478呼吸法は、リラックスや安眠に効果的な呼吸法です。以下がそのやり方です:
- 快適な姿勢で座るか、仰向けで横になります。
- 舌先を上の歯の裏側に触れさせ、歯を嚙み締めないようにします。
- 口から息を最後まで吐ききります。
- 鼻から静かに、4秒かけて息を吸い込みます。
- 7秒間、息を止めます。
- 唇をすぼめ、8秒かけて口から力強く吐き切ります.
この呼吸法は、交感神経と副交感神経のバランスを整え、リラックス状態に導く効果があります。寝つきが悪い方やストレスを感じている方にも試してみていただきたい方法です。ただし、不安やプチ不調にはさまざまな原因があるため、必ずしも改善するわけではありませんが、試してみる価値はあります.
健康に気をつけて、呼吸法を取り入れてみてくださいね!