首のつけ根から肩や背中にかけての部分が張っている感じがしたり、痛みを感じたりする状態のことを「肩こり」といいます。
肩こりは腕を引き上げる筋肉の疲労によって起こるもので、筋肉が硬くこわばることで血行が悪くなり、疲労物質が溜まってしまって肩こり特有の症状を引き起こすといわれています。
どんな人が肩こりをおこしやすいのか、下記にまとめましたので、すでに肩こりに悩んでいる方も、まだ症状がない方もぜひチェックしてみてください!
<肩こりをおこしやすい人の特徴>
- デスクワークやパソコン作業など、長時間同じ姿勢でいる
- 運動不足
- 姿勢が悪い(猫背など)
- 眼精疲労がある
- ストレスがたまっている
肩こりが悪化すると「めまい」がおきる!?
肩こりが悪化すると、肩の関節が炎症を起こし、腕を肩より上に持ち上げるのが難しくなる「四十肩」の状態になったり、首を動かせる範囲が狭くなる変形性頚椎症になる可能性などがあります。
また、頭痛やめまい、吐き気、手のしびれ、倦怠感などの症状が現れることもあります。ただの肩こりと思って放置せず、なるべく早く対策するようにしましょう!
肩こりに効く栄養素と多く含む食べ物とは?
肩こりの改善には、特定の栄養素を含む食材が効果的です。以下の栄養素と食材を積極的に取り入れてみてください。たまねぎは良いようですよ!
たまねぎに含まれる硫化アリルという栄養素は、血行を促進し、血液をサラサラにしてくれるので肩こりに効果的です。
逆にナスやレタスは「体を冷やす野菜」のため血行を悪くして、肩こりを悪化させてしまう可能性もあります。
ビタミンB群
ビタミンB1: 疲労回復に役立ちます。豚肉、うなぎ、玄米などに多く含まれています。肩こりも疲れがたまってくると、悪化するため疲労回復は必須。
肉類、魚介類、大豆製品などの主菜となる食べ物が多いです。
おかず抜きの食生活ではなく、毎食なにかしらの主菜(おかず)は取り入れましょう。
ビタミンB12: 血行を改善し、肩こりの予防に効果的です。魚介類、レバー、貝類などに含まれています。
エネルギー代謝に必要な栄養素で、8種のビタミン(ビタミンB1、B2、B6、B12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチン)の総称。特にビタミンB1は疲労回復に欠かせないビタミン。
<多く含む食べ物>
豚ヒレ肉、鶏ムネ肉、まぐろ、いわし、レバーなど
【摂り方のコツ】
ビタミンB群は互いに助け合って作用するため、バランスよく摂取することが大切です。その中でも疲労回復に重要なビタミンB1は、ねぎやにんにくなどに含まれるアリシンと一緒に摂取することで吸収率がアップします。
ビタミンC
疲労の原因となる活性酸素の働きを抑える作用(=抗酸化作用)があるため、疲労回復効果が期待できる。ビタミンCは消費が早いため、こまめな摂取が必要です。
「疲れたな」と感じたら、ビタミンC配合のドリンクや栄養補助食品を取り入れるのもいいですね。中でもパプリカはビタミンEも含まれているため、肩こりにオススメな食べ物といえるでしょう。
<多く含む食べ物>
ブロッコリー、ピーマン、キウイ、アセロラ、レモンなどが豊富です。
【摂り方のコツ】
ストレスによって消費されやすいため、こまめに摂取するよう意識しましょう。
ビタミンE
ビタミンE: 血行を良くし、抗酸化作用もあります。かぼちゃ、ほうれん草、ブロッコリー、ナッツ類、ひまわり油などに含まれています。
ビタミンEは、脂溶性ビタミンと呼ばれてます。脂溶性ビタミンは油に溶ける性質を持っているため、炒め物や揚げ物といった油を併用するメニューを取り入れるのもいいですね。
1日当たりのビタミンEの摂取の目安
18歳以上の男性:6.5mg
18歳以上の女性:6.0mg
一日の摂取量を満たすためには、まずは下記のビタミンEが多く含まれる食べ物を1日1品摂取してみましょう。
ビタミンEをたくさん含む食べ物
- かぼちゃ
- モロヘイヤ
- アドカド
- アーモンド
- サーモン
- うなぎ
他にも野菜でいうと、緑黄色野菜に多く含まれますよ。
マグネシウム
マグネシウム: 筋肉や神経の働きをサポートし、肩こりの予防に役立ちます。豆腐、玄米、納豆、海藻類、ナッツ類などが豊富です。
筋肉・神経のはたらきに関係するのがマグネシウム、カルシウムです。
この2つは筋肉の収縮に関係があるため、肩こりにも直結してきます。
マグネシウムとカルシウムの理想的な摂取量の比率
マグネシウム:カルシウム=1:2
ただ、バランスを考えての食事は実際のところ難しいですよね。
マグネシウムとカルシウムともに不足しがちなので、まずは摂取することを心がけましょう。
マグネシウムに関しては欧米食化により、摂取不足も懸念されているため精製されていない穀類(玄米など)を食べるのがオススメ。
「玄米はちょっと…」という方でも取り入れやすいところでいうと、毎日の味噌汁にわかめや豆腐を入れてみるのが簡単です。
また魚をあまり食べない方は、カルシウムは意識して乳製品や魚を取り入れてみましょう。
クエン酸
クエン酸: エネルギー代謝を助け、疲労回復に効果的です。レモン、梅干し、キウイ、グレープフルーツ、お酢などに含まれています。
これらの栄養素を含む食材を日常の食事に取り入れることで、肩こりの予防や改善が期待できます。例えば、豚肉の生姜焼きや、ブロッコリーとナッツのサラダなどが良いでしょう。
その他にも健康に良い食材はたくさんあります。
以下にいくつかの例を挙げますね。
抗酸化作用のある食材
- ブルーベリー: 抗酸化物質が豊富で、免疫力を高めます。
- ダークチョコレート: フラボノイドが含まれており、心臓の健康をサポートします。
オメガ3脂肪酸
- サーモン: オメガ3脂肪酸が豊富で、心臓の健康を促進します。
- チアシード: オメガ3脂肪酸や食物繊維が豊富です。
食物繊維
- オートミール: 食物繊維が豊富で、消化を助けます。
- アボカド: 食物繊維と健康的な脂肪が含まれています。
プロバイオティクス
- ヨーグルト: 腸内環境を整えるプロバイオティクスが含まれています。
- キムチ: 発酵食品で、腸内フローラを改善します。
ビタミンD
- 卵黄: ビタミンDが含まれており、骨の健康をサポートします。
- きのこ類: ビタミンDが豊富です。
これらの食材をバランスよく取り入れることで、全体的な健康を維持することができます。例えば、朝食にオートミールとブルーベリーを組み合わせたり、サラダにアボカドを加えたりするのも良いですね。
肩こりに効く食材を利用したレシピの紹介
では、ビタミンEなど肩こりに効く栄養素を含む食材を使った具体的なレシピを紹介します。
肩こり解消レシピ1:「アボカドトースト」
アボガドトーストは、とっても簡単で朝食にオススメです。
食べごろのアボカドをスライスし、トーストに乗せます。
その上に溶けるチーズを1枚乗せて焼けば、できあがり!
忙しい朝には、最適レシピです。
肩こり解消レシピ2:「アーモンドのはちみつ漬け」
ビタミンEが豊富なアーモンドとビタミンB郡を含んでいるはちみつを組み合わせることで、肩こり改善が相乗効果で期待できます。
アーモンド30粒に対して、はちみつ60gを保存容器で1日つけておく。
作り方はこれだけです。
間食として1日10粒ぐらい摂っていただくも良し。
ヨーグルトやサラダに入れても、おいしいです。
1週間ほどは日持ちもしますし、つける時間が長いほど味もおいしくなります。
頭痛がしたり、カラダが重く、常に肩こりでいるということは重病だと思っています。
肩こりの症状が慢性化する前に、毎日の食べ物から改善をしましょう。
あとは、適度な運動も必要になります。
肩こりにはヨガも最適なので、日ごろから首や肩まわりを動かす習慣をつけてみましょう。
肩こりに効果的な食べ物を使った簡単なレシピをいくつかご紹介します。
まぐろの漬け丼
材料(1人前)
- ごはん: 150g
- まぐろの刺身: 100g
- しそ: 2枚
- 醤油: 大さじ2
- みりん: 大さじ1
- 酒: 大さじ1
- いりごま: 適量
- わさび: 適量
- 刻みのり: 適量
作り方
- 耐熱容器にみりんと酒を入れ、レンジで40~50秒加熱してアルコールを飛ばします。
- ポリ袋にまぐろの刺身と醤油、冷ましたみりんと酒を入れてよく揉み、冷蔵庫で10分程漬け込みます。その間にしそを千切りにします。
- 器にご飯を盛り、刻みのりを全体に散らし、その上に漬け込んだまぐろをのせます。お好みで漬けだれを回しかけ、しそとわさびを盛り付け、ごまをちらして完成です。
炊飯器で温野菜
材料(1人前)
- かぼちゃ: 60g
- ブロッコリー: 50g
- にんじん: 40g
- ポン酢: 適量
- ごまだれ: 適量
作り方
- かぼちゃは薄切り、にんじんは輪切りにし、ブロッコリーは小房に分けておきます。
- 全ての野菜をアルミホイルで包み、ご飯を炊くときに炊飯器に入れてお米と一緒に炊きます。
- 炊きあがったらお皿に移し、ポン酢やごまだれを添えて完成です。
わかめと豆腐のお味噌汁
材料(1人前)
- 豆腐: 1/4丁
- 乾燥わかめ: 1g
- みそ: 大さじ1
- 顆粒だし: 小さじ1/4
- 水: 150mL
作り方
- 豆腐は1口サイズのサイコロ状に切っておきます。
- 深めの耐熱容器に豆腐、乾燥わかめ、顆粒だし、水を入れてふんわりラップをし、レンジで3分加熱します。
- みそを溶かし、さらに1分加熱します。全体を混ぜてお椀に移したら完成です。
これらのレシピは、肩こりに効果的な栄養素を含む食材を使っています。ぜひ試してみてくださいね!
外食時に選びたいメニュー
<和食>豚の生姜焼き、ささみの梅しそ焼き、お浸し、豚汁、もずく酢 など
<洋食>魚介のカルパッチョ、レバーパテ、ナッツサラダ、ほうれん草のソテー など
<中華>レバニラ炒め、酢豚、わかめスープ など
外食時にいくつも有効な食品を取り入れるのは大変なので、まずはなるべくサッパリしたメニューを選んだり、野菜や海藻類を摂ることを意識することから始めてみましょう。
コンビニで買いたいメニュー
<おすすめ食品>
梅おにぎり、納豆巻き、レバニラ、豚キムチ、サラダチキン、緑黄色野菜サラダ、海藻サラダ、野菜の生姜スープ、豚汁、100%ジュース(グレープフルーツ、オレンジ)など
パンやサンドイッチよりも、ミネラルが豊富な海苔を摂れるおにぎりを選ぶと良いですよ。また、血行を良くしてくれる生姜入りの食品や温かいスープなどもおすすめです。
もう少し、肩こり改善に役立つ簡単なレシピをさらにご紹介しますね。
豚肉とほうれん草の炒め物
材料(2人前)
- 豚肉(薄切り): 200g
- ほうれん草: 1束
- にんにく: 1片
- 醤油: 大さじ1
- みりん: 大さじ1
- ごま油: 大さじ1
- 塩・こしょう: 適量
作り方
- ほうれん草は洗って3cm幅に切り、にんにくはみじん切りにします。
- フライパンにごま油を熱し、にんにくを炒めます。
- 香りが立ったら豚肉を加え、色が変わるまで炒めます。
- ほうれん草を加え、しんなりするまで炒めます。
- 醤油とみりんを加え、全体に絡めます。塩・こしょうで味を調えて完成です。
サーモンとアボカドのサラダ
材料(2人前)
- サーモン(刺身用): 100g
- アボカド: 1個
- レモン汁: 小さじ1
- オリーブオイル: 大さじ1
- 塩・こしょう: 適量
- ルッコラやベビーリーフ: 適量
作り方
- サーモンは一口大に切り、アボカドは皮と種を取り除いて一口大に切ります。
- ボウルにサーモンとアボカドを入れ、レモン汁、オリーブオイル、塩・こしょうを加えて軽く混ぜます。
- 皿にルッコラやベビーリーフを敷き、その上にサーモンとアボカドを盛り付けます。
玄米と納豆のヘルシー丼
材料(1人前)
- 玄米ごはん: 150g
- 納豆: 1パック
- ねぎ: 適量
- 醤油: 小さじ1
- からし: 適量
作り方
- 玄米ごはんを器に盛ります。
- 納豆に付属のタレとからしを混ぜ、玄米ごはんの上にのせます。
- ねぎを刻んでトッピングし、醤油をかけて完成です。
これらのレシピは、肩こりに効果的な栄養素を含む食材を使っています。簡単に作れるものを選びましたので、ぜひ試してみてくださいね!