若い時のことを思うと、歳をとってしまうと前よりも元気がなくなってきたり、お身体ではお仕事などの疲れの回復が遅くなったりして心配や不安も出てきてしまいますよね。
人はなぜ老いるのか――。その謎が近年、解き明かされつつあります。アンチエイジングの研究は、老化の原因を解明し、健康に過ごせる寿命を延ばすにはどうすればいいのかを探求しています。
『いつまでも若くいたい!』と誰もが思うのではないでしょうか。
今回は若く居られる老化防止に役立つサプリメントのご紹介をしていきます。調べてみると老化防止のサプリメントはたくさんある様ですよ。以下のような成分が含まれるサプリメントが人気です。
老化防止に役立つサプリメント
1,NMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド):体内で長寿遺伝子を活性化させるNADに変換される成分で、エイジングケアに注目されています。
NMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)は、最近注目されている成分で、以下のような効果が期待されています。
エネルギー代謝の向上:NMNは体内でNAD+(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)に変換され、細胞のエネルギー代謝をサポートします。これにより、疲労感の軽減や体力の向上が期待されます。
抗老化効果:NAD+は長寿遺伝子(サーチュイン)の活性化に関与しており、細胞の老化を遅らせる効果があるとされています。
認知機能の改善:動物実験では、NMNが認知機能の改善に寄与する可能性が示されています。これにより、記憶力や集中力の向上が期待されます。
血管機能の改善:NMNは血管の健康を保つのに役立ち、血流の改善や血圧の正常化に寄与する可能性があります。
ただし、NMNの効果についてはまだ研究段階であり、すべての効果が確実に証明されているわけではありません。サプリメントを摂取する際は、医師や専門家と相談することをお勧めします。
2,コラーゲン:肌の弾力を維持するために重要な成分で、年齢とともに減少するため、積極的にサプリメントや食品から補うことが摂取することが推奨されます。
コラーゲンサプリメントを選ぶ際には、以下のポイントを考慮すると良いでしょう.コラーゲンの種類:
Ⅰ型コラーゲン:肌のハリや弾力を保つために重要です。
Ⅱ型コラーゲン:関節や軟骨の健康をサポートします。
Ⅲ型コラーゲン:赤ちゃんの肌や血管に多く含まれ、肌の若々しさを保つのに役立ちます.
原料の種類:
魚由来:吸収率が高く、臭いが少ないため人気です。
動物由来(豚や牛):コストパフォーマンスが良いですが、臭いが気になる場合があります。
分子の大きさ:
低分子コラーゲン:吸収が早く、効果を実感しやすいです。
高分子コラーゲン:ゆっくりと吸収されるため、持続的な効果が期待できます。
添加物の有無:
無添加のものを選ぶと、体に優しく安心して摂取できます。
配合量:
1日あたり5g以上のコラーゲンが摂取できるものを選ぶと効果的です。
ビタミンCや鉄分の配合:
コラーゲンの生成を助けるビタミンCや鉄分が含まれているサプリメントを選ぶと、より効果的です。
味や飲みやすさ:
継続して摂取するためには、味や飲みやすさも重要です。無味無臭のものや、飲み物に混ぜやすい粉末タイプがおすすめです。
これらのポイントを参考に、自分に合ったコラーゲンサプリメントを見つけてくださいね。他に気になることがあれば、いつでもお知らせください。
3,プラセンタ:胎盤から抽出される成分で、アミノ酸やビタミン、ミネラルが豊富に含まれ、肌のうるおいを保つのに役立ちます。
プラセンタサプリメントには、さまざまな美容や健康効果が期待されています。以下に主な効能をまとめました。
美肌効果:
プラセンタには、ビタミンやアミノ酸、ミネラル、成長因子が豊富に含まれており、これらが肌の新陳代謝を促進し、ハリやツヤを向上させます。
シワやシミの予防にも役立つとされています。
アンチエイジング:
成長因子がコラーゲン生成を助け、肌の弾力を保ち、シワやたるみの軽減が期待できます。高い保湿効果があり、乾燥による肌荒れを防ぎます。
健康効果:
免疫力の向上や血流改善、ホルモンバランスの調整などが挙げられます。
疲労回復や冷え性の改善、更年期障害の症状緩和にも役立つとされています。
解毒作用があり、肝機能の向上にも効果的です。
その他の効果:
アレルギー症状の緩和や自律神経の調整、炎症の改善をサポートする効果も報告されています。
プラセンタサプリメントを選ぶ際は、信頼性の高いメーカーの製品を選び、成分表を確認することが大切です。また、初めて使用する際は少量から試し、自身の体調を見ながら調節することをおすすめします。
プラセンタサプリメントの効果が現れるまでの期間は、個人差がありますが、一般的には1〜3ヶ月程度の継続摂取が推奨されています。以下のポイントを参考にしてください:
初期効果:
早い人では、数週間で肌のハリやツヤの改善を感じることがあります。
継続効果:
1ヶ月以上の継続摂取で、より明確な美肌効果や健康効果が期待できます。
3ヶ月以上続けることで、アンチエイジング効果や免疫力の向上など、長期的な効果が実感できることが多いです。
個人差:
効果の現れ方には個人差があり、生活習慣や体質、摂取量などによっても異なります。
効果を最大限に引き出すためには、バランスの取れた食事や適度な運動、十分な睡眠など、健康的な生活習慣を併せて取り入れることが大切です。
4,コエンザイムQ10:優れた抗酸化作用を持ち、活性酸素から体を守る働きがあります。
コエンザイムQ10(CoQ10)は、体内で自然に生成される化合物で、エネルギー産生や抗酸化作用に重要な役割を果たします。以下に主な効能をまとめました:
エネルギー産生のサポート:
コエンザイムQ10は、細胞内のミトコンドリアでエネルギーを生成するのを助けます。これにより、疲労感の軽減や運動パフォーマンスの向上が期待できます。
抗酸化作用:
強力な抗酸化物質として、細胞を酸化ストレスから守り、老化の進行を遅らせる効果があります。
心臓の健康維持:
心不全や高血圧の改善に役立つとされ、心臓の機能をサポートします。
皮膚の健康:
皮膚に直接塗布することで、紫外線などによるダメージを軽減し、シワやたるみの改善が期待できます。
不妊治療のサポート:
抗酸化作用により、精子や卵子の質を改善し、不妊治療に役立つ可能性があります。
糖尿病の管理:
血糖値のコントロールを助け、糖尿病の管理に役立つとされています。
コエンザイムQ10は、サプリメントとして摂取することが一般的ですが、レバーや魚類、緑黄色野菜などの食品にも含まれています。摂取量や効果については個人差があるため、サプリメントを始める前に医師に相談することをおすすめします。
コエンザイムQ10の副作用は一般的には少ないですが、まれに以下のような症状が報告されています:
胃腸の不調:
吐き気、下痢、胃痛などの消化器系の不調が起こることがあります。
アレルギー反応:
皮膚の発疹やかゆみ、呼吸困難などのアレルギー反応が現れることがあります。
頭痛やめまい:
一部の人では、頭痛やめまいを感じることがあります。
もし副作用が現れた場合は、以下の対策を取ることをおすすめします:
摂取を中止する:
まずはコエンザイムQ10の摂取を中止し、症状が改善するか様子を見てください。
医師に相談する:
症状が続く場合や重篤な場合は、すぐに医師に相談してください。医師は適切な対処法をアドバイスしてくれます。
摂取量を見直す:
医師の指導のもとで、摂取量を調整することも考慮してください。場合によっては、少量から再開することが推奨されることもあります。
他のサプリメントとの併用を確認する:
他のサプリメントや薬との相互作用が原因で副作用が出ることもあります。医師に現在使用しているすべてのサプリメントや薬を伝え、適切なアドバイスを受けてください。
これらの成分を含むサプリメントを選ぶ際には、品質や添加物の有無、飲みやすさなども考慮すると良いでしょう。
他の抗老化成分の紹介
NMN以外にも、老化防止に役立つ成分はいくつかあります。以下にいくつかご紹介しますね。
ヒアルロン酸:保湿効果が高く、肌の潤いを保つのに役立ちます。乾燥によるシワの予防にも効果的です。
エラスチン:コラーゲンとともに肌の弾力を支える成分で、肌のたるみを防ぐ効果があります。
ビタミンC:強力な抗酸化作用があり、コラーゲンの生成を助けるほか、シミやくすみの予防にも役立ちます。
レチノール(ビタミンA):肌のターンオーバーを促進し、シワやシミの改善に効果があります。
セラミド:肌のバリア機能を強化し、保湿効果を高める成分です。乾燥肌の改善に役立ちます。
これらの成分を含むサプリメントや化粧品を選ぶ際には、品質や成分の配合量を確認することが大切です。
老化防止のサプリメントを使用する際に注意すること
過剰摂取を避ける:サプリメントは適量を守って摂取することが大切です。過剰に摂取すると、副作用が発生する可能性があります.
医師に相談する:特に既に薬を服用している場合や、持病がある場合は、サプリメントを始める前に医師に相談することが推奨されます.
品質と成分を確認する:信頼できるメーカーの製品を選び、成分表をよく確認しましょう。添加物が少なく、天然由来の成分が含まれているものが望ましいです.
継続的な使用:効果を実感するためには、サプリメントを継続的に使用することが必要です。ただし、長期間使用する場合も定期的に医師に相談することが重要です。
飲み合わせに注意:サプリメントによっては、他の薬やサプリメントと相互作用を起こすことがあります。これも医師に相談する理由の一つです。
老化度判定(アンチエイジング)ドックやサプリメントについて、同志社大学大学院生命医科学研究科・アンチエイジングリサーチセンターの米井嘉一教授(内科学)にお話をうかがいました。老化度判定を紹介した前編に続き、後編では、自分の弱点を底上げし、全体的な健康度を上げていくための方法について取り上げます。
まずは弱点2点から改善する
体の働きを「筋」「血管」「神経」「ホルモン」「骨」の五つにわけて考え、それぞれの老化度を判定する方法を前編で紹介しました。同志社大学大学院生命医科学研究科・アンチエイジングリサーチセンターの米井嘉一教授(内科学)は、「5項目のバランスが重要」と強調します。1項目でも実年齢より老化度の進んだ、「病的」なエイジングをしている項目があると、全体的な老化度が進んでしまうからです。
米井教授は、「自分の弱い点のうち、まず2点から改善していく」という方法を勧めます。弱いところを強化していくことで、より好ましい状態で全体のバランスがとれるようにしていきます。
このようなアプローチを、米井教授は「ターゲット療法」と呼びます。禁煙する、食生活を工夫する、運動するといった生活習慣の改善が基本になります。それだけでは足りないものを補うという意味で、サプリメントもターゲット療法の中に位置づけられています。
食事が基本 サプリメントで不足を補う
たとえば、「筋」が弱く、筋肉量が少なかったり筋力が弱かったりする場合は、「運動量を増やすことに加え、筋肉の維持や増強に必要なたんぱく質が不足しないような食生活を心がけます。食事でとるのが基本ですが、それでも不足しがちな場合には、たんぱく質の原料となる、アミノ酸のサプリメントで補うことも検討します」と米井教授は説明します。
「骨」が弱い場合には、カルシウムやビタミンDの多い食品を十分に食べるようにするほか、足りなければカルシウムや、カルシウムやビタミンDを含むマルチミネラルなどのサプリメントをとります。カルシウムやビタミンDの多い食品については、「アンチエイジング最前線第3部骨編(3)」を参照して下さい。
◆いくつでも遅すぎません 健康寿命のためにまず骨密度を検査しましょう アンチエイジングの最前線――人生120年時代へ
柔軟性保つ重要成分はコラーゲン
「骨」「筋」の両方と関係しているのが、関節です。関節の柔軟さを保つのに重要な成分の一つがコラーゲンです。年齢とともに減っていきます。
コラーゲンをサプリメントとして摂取しても、胃腸で消化されてしまうので効果が無い、と言う医師もいますが、米井教授は「効果はあると思います」と言います。
「コラーゲンは主に3種類のアミノ酸が交互につながった構造をしています。体内に入ると消化吸収され、少数のアミノ酸がつながった『ペプチド』になります。とくに、グリシンやプロリンというアミノ酸でできているペプチドが増えますが、これによって線維芽細胞と呼ばれる細胞が刺激され、周りの細胞にコラーゲンを生成させるよう指令を出すことがわかってきています。関節でコラーゲンをより多く作らせることにより、結果としてコラーゲンを増やす効果が期待できます」
背景の危険因子を知る
血管年齢が実年齢より高く、血管が弱点である、と言う場合にはどのようにアプローチすればいいのでしょうか。
米井教授は「血管の機能が弱いのは、動脈硬化のリスクが高いということを意味します。まずは、背景にどのような危険因子があるのかを検討します。動脈硬化の4大危険因子は喫煙と糖尿病、高脂血症と高血圧です。喫煙者は禁煙を、糖尿病などの病気がある人は、まずは治療をして、血糖値や血圧などを安定させて下さい」と話します。
動脈硬化の危険因子は、この4種類だけではありません。アミノ酸の一種、「ホモシステイン」の血中濃度が高くなる「高ホモシステイン血症」や、酸化ストレスなどがあります。
ホモシステインの血中濃度が高くなる原因は色々ありますが、その一つが加齢です。米井教授は、「ホモシステインの血中濃度が高い場合には、この代謝を促進する、葉酸やビタミンB6、B12をサプリメントで補います」と言います。
ポリフェノールに抗酸化作用
老化度判定ドックでは、病的な老化を促進する危険因子についても調べます。老化の大きな原因の一つともされる活性酸素が増えすぎた状態を、酸化ストレスが強い状態、と言います。そうした場合は、抗酸化作用のあるものを摂取します。
「抗酸化作用のある物質はたくさんありますが、筆頭がポリフェノールです。ポリフェノールと言ってもアントシアニンやカテキン、イソフラボン、カロテンなどたくさんの種類があります。ポリフェノールは、基本的には食事や飲み物から摂取します。多く含まれるのはブルーベリーなどベリー類、カシスなどの果物、緑茶、コーヒー、紅茶、赤ワイン、ゴボウ、緑黄色野菜などです」(米井教授)
過剰にとると副作用の恐れ
ところで、米井教授が以前、診察した20代の男性は、乳房の大きくなる女性化乳房と、乳首が痛む乳腺痛を訴えたそうです。話を聞くと、ポリフェノールの一種、大豆に含まれる大豆イソフラボンが健康にいいと知り、大豆製品をたくさん食べていただけでなく、イソフラボンのサプリメントを海外から輸入して飲んでいたそうです。イソフラボンの化学構造は女性ホルモンのエストロゲンと似ているため、体内でエストロゲンの受容体と結合し、このような症状が現れたと考えられました。
米井教授は「サプリメントも、過剰にとりすぎると副作用が起きる恐れがあります。イソフラボンの場合、日本人はふだんの食生活で豆腐など大豆製品をよく食べているので、そうではない、海外の人に推奨されているサプリメントの量を摂取すると、過剰摂取になる可能性があります」と注意喚起しています。
サプリメントのすすめ参照、 他多数参照、 Reライフnet参照・引用